パンの耳がすき

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【読書日記】絶対行ってみたいお店。阿久津隆『本の読める場所を求めて』

会話のない読書会なるものが開催されているらしい。なんて素敵な会なんだろう。ぜひとも参加してみたいし、自分も開催してみたい。

 

読書会というもの自体は、いろんなところで開催されてるようだが、初心者にとっては少しハードルが高いように感じる。頭の良い人たち、根っからの本好きたちが、難しい本を読んで、アウトプットし合う、というイメージだ。

 

この読書会は従来の読書会についてまわるいくつかのプレッシャーから解放されたものだ。もっと気楽に参加できる読書会があったら自分も参加するのにな、と考えているときに思いついたんだとか。

 

どのようなものなのか。本書から抜粋してみよう。

 

”この読書会は、従来の読書会よりは、むしろ映画館で映画を観ることに近い、ユニークな読書体験を提供していると思う。一方で映画館と異なるのは、映画は同じスクリーンを眺めて同じ場面を見続けることになるのに対し、この読書会の場合は、それぞれの視線が向けられるのはそれぞれの持つほんのページになる点だ。寄り集まった10人なら10人が、10冊のディスプレイから同じひとつの書物の世界に入り込み、そしてその世界をそれぞれの流儀で探索していることになる。……そうやって進められる読書の時間の集合は、「ともにある」の感覚をより複雑なものにし、より楽しいものにし、普段は味わうことのないような、なにかコズミックなグルーヴとでも呼びたくなるものを場に生起させはしないだろうか、と思いながらやっている。”

 

なんて素敵な会なんだろう。