【気になる本】読書とは? 保坂和志『この人の閾』
「真紀さんこれからずーっとそういう本読むとしてさ、あと三十年とか四十年くらい読むとしてさ___、本当にいまの調子で読んでったとしたら、けっこうすごい量を読むことになるんだろうけど、いくら読んでも、感想文も何も残さずに真紀さんの頭の中だけに保存されていって、それで、死んで焼かれて灰になって、おしまい___っていうわけだ 」
「だって、読むってそういうことでしょ」
はっとさせられた。最近書評なんてものを書くようになって、ちょっと大切なことを忘れていたのかもしれない。アウトプットに取り憑かれていたのかもしれない。(と言いつつ、こうして書いてるんだけど。)
何を読むべきかとか、読んだ結果、なんて結局は副次的なものでしかないのだろう。大切なのは、読んでいる最中が充実しているかどうかだ。充実、というのは、楽しいかどうかだ。
肝に銘じておこう。硬くならずに、、、。