【日記】夏炉冬扇
言葉収集癖が治りません。
以前、職場の同僚にそのことを話すと、
「中学生とかってそういうことするよね」
と言われてしまいました。
そうか大人はこんなことはしないのかと思い、それからは人には言わないようになりました。(そのあとちょっと落ち込みました、、)
それでも今も変わらず、素敵な言葉に出会うとノートやスマホに必ずメモしてしまいます。子どもがおもちゃを集めるみたいに、自分のものにしたくなります。
こんなことやっても意味はないのかなと思い、やめようかと思ったこともあるけど、最近はちょっと開き直りつつあります。だって、やめられないものは仕方ない。
だから毎日、素敵な言葉を探し歩いているし、人から貰えた日には嬉しくて舞い上がります。
そして、最近初めて知って素敵だなと思った言葉は
『夏炉冬扇』です。
(これはほんとに散歩中に拾いました!)
暑い夏に火鉢を使い、寒い冬に扇を持ち出すのは、時季外れで間が抜けています。「夏炉冬扇」は、そんな役立たずのものごとを指します。
このことばの元になる文章は、漢代の「論 衡 」にあります。
当時、一般の人は、「夏炉冬扇」のようなことをやっていては出世できない、と考えていました。でも、「論衡」の著者は、むしろ逆のことを主張します。
「夏の火鉢は湿気を乾かすし、冬の扇は火をおこす。出世できるかどうかは、結局、主君とウマが合うかどうかだ」。つまり、いい主君に巡り会えば、「夏炉冬扇」でも役に立つわけです。
ただ、今日では、やはり役立たずのものごとを指します。当時の一般人の感覚のほうが、私たちには合うようです。出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報
夏炉冬扇とは名前のとおり、時期はずれな無用の物事、役に立たないもののたとえらしいです。松尾芭蕉も、「文学は夏炉冬扇だ」と言ったそう。
たしかに言われてみれば、芸術だとか文学だとかはそういうものなのかも。
無用のもの。無益のもの。
うーーん。
でもないと困りますよね?私は到底生きていけません。というかそれがない世界には生きたくない。
まあそんなことはさておき、
夏炉冬扇。
私はこの言葉、大好きです。