【読書日記】「わたし」を脱却できるか
友だちが読んでいて、気になったので「論語と算盤」を読んでみました。
勧められたわけじゃありません。どちらかと言うとむしろその逆で、「あまり賛同できない部分も多々ある。」みたいに言っていました。
そんな風に言われると、あまのじゃくな私は逆に興味を持ってしまいます。
彼女はいったいどんなところに共感できなかったんだろう?
そう思って読み始めました。
読んでみると、たしかに今の時代にそぐわないところはあるように感じました。古い時代特有の、無条件に親を敬うべきみたいな空気感とか、、
だけど根っこの部分は納得できました。
「もし、みんなのためのことを考えずに、自分一人の利益ばかり考えれば、人から欲しいものを奪い取らないと満足できなくなる」
たとえば鉄道の改札を通り抜けるにも、狭い場所で我先にとみながひしめくことになる。これでは誰も通れなくて困ってしまうのだ。
人生の最後まで自分を磨き、自己追求しながらも、彼の主語はいつだって「わたしたち」だったんだろうな。
私も、いつかは「わたし」を脱却できるようになりたいものです。
成功や失敗といった価値観から抜け出して、超然と自立し、正しい行為の道筋にそって行動し続けるなら、成功や失敗などとはレベルの違う、価値ある生涯を送ることができる。成功など、人として為すべきことを果たした結果生まれるカスに過ぎない以上、気にする必要などまったくないのである。