パンの耳がすき

読書日記と、たまにカフェ日記。植物日記も。

【書評】国語は科学だ!そして創作とは建築学である! 三田紀房『ドラゴン桜2(6)』

「生まれてすみません」
 
聞き覚えのあるフレーズとともに登場した国語の特別講師、太宰府治。
 
そんな太宰府先生が重要視するのが、読解力だ。
 
本書は、皆さん知っての通り、東大受験漫画である。
そして本巻は、国語集中巻となっている。
 
全ての教科で必要なもの。それが読解力だ。全ての大人に必要なものでもある。
 
そもそも読解力とはなにか。
読解力とは、単に読むことではなく、文章を読んで頭の中で構造化することである。
 
つまり、文章を読んでブロック分けして全体像を把握することであり、その作業を手際よく処理し、何が言いたいかを素早く理解する力を読解力という。
 
太宰府先生は言う。
 
「国語は科学だ!そして創作とは建築学である!
 そして建築学を無視した創作物は全て糞だ!
 そんなものは読む価値なし!」
 
科学である以上、合理的論理的に解析し帰結を導き出すことが求められる。そこで最も重要なのは「言い換え」であり、これは全ての教科に言えることだ。
 
つまり、全ての教科で求められているのは言い換える力なのだ。
 
つまり何?例えば何?要するに何?いわば何?すなわち何?言い換えれば何?
……何が言いたいの?
 
これを問い続けることが学問なのである。
 
読解力を身に付けたい。評者は最近、切実にそう思う。そのために、こうして書評を書くことは良いことかもしれない。今までも読書はしてきたが、それはただ楽しむだけのものだった。 
 
書評を書くようになってからは、要するに、この作者はなにが言いたいのか?とよく考えるようになった。だが、まだまだ頓珍漢な書評を書いていることは自覚しているので、もっともっと文意を掴めるようになりたい。
 
読解力を身につけたい人の入門書として、本書はとても役に立つと思う。漫画でわかりやすく描かれているので、本書を読むための読解力は不要だ。大人から子供まで、全ての人におすすめしたい。