パンの耳がすき

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【絵本紹介】大嫌いなあいつをどうしてやろう。 ヨシタケシンスケ『ころべばいいのに』

子供にも大人にも、きっと誰にだって、嫌いなやつはいる。どこへ逃げたっている。
まわりにいるのは大好きな人だらけで嫌いなやつなんて一人もいない。なんて人は、滅多にいないんじゃないだろうか。
 
では、どうせ逃げられないのなら、その嫌いなやつについて、一度くらいじっくり考えてみたっていいんじゃないだろうか。ついでにその対処法も。
 
もちろん、あまりにも嫌いだと決めつけるのはよくない。そのうち仲良くなれるかもしれないし、ちょっとしたことでお互い嫌いだって思い込んでるだけってこともある。
 
でもどーーーーしたって嫌いな人は、誰かに操られてると思ってみるのはどうだろう。
 
 
その誰かはきっと、
 
・人のため息や悲しみが大好き
・人の嫌がることをたくさんメモしてる
・集金袋を持ってる
・集めたお金でイヤなものを買う
・悲しい映画をゲラゲラ笑いながら見る
・「一番イヤなことを一番イヤなときに」が目標
・笑い声を聞くと足がもつれて転ぶ
・鼻唄が嫌い
 
 
こんなヤツだ。
 
 
どうだろう?あなたの近くに思い当たる人間はいるだろうか?
 
もしいるのなら、その人はきっとコイツに操られているんだろう。
 
それで、コイツをひどい目に合わせてやる!と考えてみる。
 
コイツを嫌うパワーを使って、面白いことをたくさん考えて、いっぱい笑って、鼻唄を歌って、毎日楽しい気持ちでお布団に入る。とにかく、コイツの嫌がることをたくさんしてやる!
 
 
そんな風に考えるのは、どうだろう?
 
大事なことは、嫌いなやつとか、イヤなことを徹底的に排除しようとするんじゃなくて、コイツがどうすればひどい目にあうのか考えて、それをすること。
 
考えたり、逃げたり、向かい合ったりしてるうちに、きっとコイツのことなんて気にならなくなるんだと思う。
 

 

 しかし絵本ってほんとによく考えられてる。大人ももっと読めばいいのに。